聖書メッセージ11「2045年問題」

第11回「2045年問題」

 最近、世界ではコンピュータの技術革新がすさまじい勢いで進んでいます。テレビや新聞で「人工知能(artificial intelligence、AI)」という言葉を聞かない日がないくらい人工知能という言葉を耳にします。人工知能とはコンピュータ上などで人間と同様の知能を人工的に実現させようとする試み、またそのための一連の基礎技術です。今まで人間にしかできないと思われていた仕事が、人工知能付きロボットに取って代わられようとしていると言われ、オックスフォード大学の研究では、あと10年で消える職業が77%もあるそうです。

このような人工知能技術が発展する中、「2045年問題」という言葉が巷を騒がせていることをご存じでしょうか?2045年問題とは、簡単に言うと2045年に人工知能が人間の知能を追い越して大変なことが起こるというのです。ある学者はやがてAIロボットが人間を支配し、人間を滅ぼしてしまうとまで言います。

人工知能技術進歩によって世の中が便利になることは素晴らしいと思う一方、多くの人は、将来自分の仕事はなくってしまうのではないだろうか?将来、人間はロボットに支配され、やがて滅ぼされてしまうのだろうか?どのような世の中になっていくのだろうか?など自分たちの不透明な将来について不安や恐れを感じているのではないでしょうか。

しかし、聖書は、私たちが真に恐れなければならないのは人工知能スーパー・コンピュータではなく、宇宙と人間の創造主で、歴史を支配しているスーパー・インテリジェント・デザイナー、つまり真の神であると語っています。聖書が語る神様は、この世界のある全てのものを創造され、私やあなたのいのちを生かし、また支配しておられる方です。この神様は、いのちを支配される厳粛な神様ですが、同時に愛に満ちた神様でもあります。

「2羽の雀は1アサリオンで売っているでしょう。しかし、そんな雀の一羽でも、あなたがたの父(神様)のお許しなしには地に落ちることはありません。また、あなたがたの頭の毛さえも、みな数えられています。だから恐れることはありません。あなたがたは、たくさんの雀よりもすぐれた者です」(マタイ12:29-31)

当時、雀は価値のないものとして扱われていましたが、そんな1羽の雀さえも神様は気に留めておられます。ましてやそれよりも人はすぐれているので、神様は、人をいつくしみ、こよなく愛されるのです。

みなさんは、レーナ・マリアさんという方をご存知でしょうか?彼女は、生まれつき両腕がなく、左足も右足の半分ぐらいしかないという重度の障碍者として生まれました。そのようなハンディを抱えながらも、両親の愛と神様の愛を豊かに受けて育てられたレーナさんは、何に対しても前向きに、臆することなく、大胆に、自分のための神様の特別な計画を追い求めて生きる女性へと成長していきました。彼女は水泳選手として、ゴスペルシンガーとして活躍しました。1988年にはパラリンピックにも出場し、多くの人に感動を与えました。引退後は音楽に専念し、世界中でゴスペルを歌い、日本でも1991年に日本の番組でレーナ・マリアさんのことが紹介され、その翌年には来日してコンサートを開きました。以来、彼女はたびたび来日し、素晴らしい歌声と信仰の証をもって、私たちを感動させてくれています。彼女の愛唱歌が上記の聖書の箇所からとった「一羽の雀」という賛美歌です。

ある記者が彼女に「あなたは自分の体の障害のことを悲しいと思ったことはありませんか」と尋ねたところ、レーナさんはこのように答えました。
「少し不便だと思ったことはあります。でも悲しんだり落ち込んだりしたことは一度もありません。神様は何か目的があって私をこのように造られたのだと思います。ですから、その目的が何であったのか、これからが楽しみです」

多くの人は、自分がどこから来てどこへ行くのか分からず、人生の目的を失っています。そして目先の出来事や将来について不安を感じ、恐れて生きています。その原因はいったいどこにあるのでしょうか?それは、聖書によれば、人間は神様によって霊的な存在として創造され、神様と豊かに交わるという目的がありましたが、多くの人は創造主を知らず、この方を無視して生きているからです。このような状態を聖書では的外れの人生、つまり「罪」と呼んでいます。これは、逆立ちをして人生を歩んでいるようなものです。逆立ちの人生は、疲れ果ててしまいます。 それではどうしたらいいのでしょうか。神様に背をむけてきた罪を赦され、私たちの魂の故郷であり、創造者である神様に帰る必要があります。そのために、神は、救い主イエス・キリストをこの地上に遣わし、私たちの罪を罪のないキリストに負わせ、この方を十字架につけることによって、罪の赦しの道、神に立ち帰る道を開いてくださいました。

“私(イエス・キリスト)が道であり、真理であり、いのちなのです。私を通してでなければ、だれ一人父のみもと(天国)に来ることはありません、”(ヨハネ の福音書14:6)

私たちが自らの罪を神の前に悔い改め、イエス・キリストを個人的な救い主として受け入れるならば、その人は罪赦され、永遠の命が与えられると聖書は約束しています。

この先、人工知能技術がいくら発達しても、人を罪から救済することはできません。私たちにはAIロボットには決して真似のできない、すばらしい魂の世界が開かれています。聖書には、人間の真の生き方、生きることの意味、誰でも必ず経験する死について、本当の平安について、死を超えた希望についてはっきりと記されています。

大津キリスト集会では、聖書から真理をわかりやすくお話しています。どなたでもお気軽にお越し下さい。大歓迎です!

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