第35回 インマヌエル(Emmanuel,’Eμμανουήλ)

第35回 インマヌエル(Emmanuel,’Eμμανουήλ)

「インマヌエル」は、ヘブル語で、インマル=私たちと一緒にと、エル(神)から構成されていて、メシア=キリストの称号です。このことばは、天使がヨセフにイエス・キリストの誕生を告げる時に、新約聖書で一回だけ用いられています。引用してみましょう。
 “見よ。処女が身ごもっている。そして男の子を産む。その名はインマヌエルと呼ぶ。それは、訳すと、「神はわたしたちと共におられる」という意味である。”(マタイ1:23)
この言葉は、イザヤ書7章14節のメシア預言の引用です。
“それゆえ主は自ら、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ、「処女が身ごもっている。そして男の子を産み、その名をインマヌエルと呼ぶ。”

「インマヌエルの第一の意味―キリストの受肉」

 「インマヌエル」、神が私たちとともにおられるの第一の意味は、神が人となられたということにあります。それは、イエスが処女マリアから聖霊によって身ごもになったという処女降誕に示されています。神が受肉されて、この地上に来られたことがヨハネの福音書1:14に記されてあります。
 “ことば【イエス・キリスト】は人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。神のみもとから来られたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた。”

「インマヌエルの第二の意味―神の臨在」

インマヌエルの第二の意味は、文字通り、神がわたしたちと共におられることです。神が私たちと共におられるという約束は、旧新約聖書において何度も記されています。ソロモンは、神殿を建設した時の祈りの中で、「私たちの神、主が私たちの先祖と共にいてくださったように、私たちと共にいて、私たちを見放さず、私たちをお見捨てになることがありませんように。」(Ⅰ列王記8;57)またイエス様は、弟子たちに対して、「見よ、わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいます。」(マタイの福音書28:20)と約束されました。そしてイエスは弟子たちに対して、助け主である聖霊が「いつまでもあなたがたとともにいるようにしてくださいます。」(ヨハネの福音書14:16)と語っておられます。
 三位一体の神が、信じる者に対して「いつまでもともにいる」と約束してくださっていることは、信者の希望の源泉です。クリスチャンは、困難な時、試練中にある時に、共にいてくださるイエス様に全幅の信頼を置いて、賛美しつつ歩んでいくことができます。

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